引きこもりとニートの関係

引きこもりは「社会活動を回避し、6ヶ月以上にわたってほとんど家にとどまり続けている状態」、ニートは「家事や通学をしていない非労働力人口で15〜34歳まで」と定義されます。ここからもわかるように、引きこもりとニートの定義には重なる部分が多数。そのため、引きこもりからニートになる可能性は充分に考えられます。

引きこもりとニートの深い関係

「ひきこもりに関する実態調査」より

引きこもり

内閣府が発表した「若者の意識に関する調査(ひきこもりに関する実態調査)報告書」(2010年)によれば、引きこもり群の67.8%が無職。(引きこもり群とは、ほとんど外出せず、家または自室からほぼ出られない状態)つまり、引きこもりの方の半数以上がニートと考えられます。家から出ることが困難なので、これは納得のゆく結果と言えるでしょう。さらに引きこもり群の中には、現在通学できていない学生が16.9%程度存在。彼らも学校を卒業ないしは退学した後、即座にニートとなる可能性が。このように引きこもりとニートには密接な関係があることが明らかになりました。

引きこもりの方の職業に対する意識

ニートに繋がりやすい傾向を見る

引き続き「若者の意識に関する調査(ひきこもりに関する実態調査)報告書」(2010年)を参照しましょう。早速下表をご覧下さい。

ひきこもりに関する実態調査
ひきこもり群 親和群 一般群
仕事をしなくても
生活できるなら、
仕事をしたくない
はい:25.4% はい:48.9% はい:18.2%
どちらかといえば
はい:23.7%
どちらかといえば
はい:22.1%
どちらかといえば
はい:22.9%
定職に就かない方が自由で良いと思う はい:11.9% はい:13.7% はい:4.0%
どちらかといえば
はい:11.9%
どちらかといえば
はい:11.5%
どちらかといえば
はい:10.8%

引きこもりやその親和群の方は一般の方に比べて、そもそも仕事に対する意欲が低く、自由なライフスタイルを求めている傾向がこの表から分かります。
さらに同報告書では、引きこもりと親和群の方々は、一般の方に比べ「対人関係の苦手意識」「罪の意識を感じる・うつ」を抱える割合が多いことも明らかにしています。中でも特に「対人恐怖の傾向」については、一般の人たちのおよそ4倍程度と顕著です。

「不登校」から「引きこもり」そして「ニート」へ

孤独指向の子どもに要注意

最後に「引きこもり」「ニート」の1つの予兆とも言える「不登校」との関連についても触れておきます。
引きこもりの方の「小中学校時代の学校での経験」(「若者の意識に関する調査(ひきこもりに関する実態調査)報告書」2010年より)を見てみましょう。

ひきこもりに関する実態調査
ひきこもり群 親和群 一般群
不登校経験 23.7% 14.5% 5.4%
ひとりで遊んでいる方が楽しかった 27.1% 18.3% 5.5%

引きこもりの方の特徴として「不登校経験」「孤独指向」が際立っていると考えても的外れではないでしょう。
大人になったら、適切に孤独を楽しむことも必要です。しかし、子ども時代には、なるべく多く交友する機会を与え、人付き合いを経験させることが必要。「人付き合いの方法がわからない・怖い」というのと「人付き合いも好きだが、あえて自分のための時間も確保する」というのでは、大きな差があると言えます。